【完全ガイド】世界一周航空券とは？仕組み・基本ルール・アライアンスを初心者向けに解説

はじめに

「いつか世界一周をしてみたい」と思ったことはありませんか？
その夢を，より効率的かつお得に実現できるのが 世界一周航空券（Round the World Ticket） です．

世界一周航空券は，複数の航空会社が加盟する**航空連合（アライアンス）**が販売しており，決められたルールに従って世界をぐるりと一周できます．

この記事では，初めての方でも理解しやすいように，仕組み，ルール，アライアンスごとの違いを詳しく解説します．

世界一周航空券とは？

世界一周航空券とは，太平洋と大西洋を1回ずつ渡り，出発地に戻ることで「世界一周」と認定される特別な航空券です．
複数の航空会社を組み合わせても1枚の航空券として扱われるため，通常の航空券をバラで買うよりも圧倒的に安くなることがあります．

また，アライアンス内のどの航空会社でも組み合わせられるため，
日本の航空会社で出発 → 欧州の航空会社へ乗り継ぎ → 米国の航空会社で帰国
という柔軟な旅が可能です．

3大アライアンスの特徴

世界一周航空券は，次の3つのアライアンスが提供しています．
表で比較すると違いが明確になります．

アライアンス比較表

アライアンス名	主な加盟航空会社	特徴
スターアライアンス	ANA，ルフトハンザ，ユナイテッド	世界最大規模．欧州・北米に強い
ワンワールド	JAL，カタール航空，カンタス	大陸制で自由度が高い
スカイチーム	大韓航空，エールフランス，デルタ	アジアと欧州に強い

---

スターアライアンスの強み

・世界最大の路線網で柔軟な旅程が組みやすい．
・ANAの品質が高く，アジアから欧州・北米への接続が強い．
・最大16区間使えるため，寄り道が多い旅にも向く．

ワンワールドの強み

・料金が「大陸数」で決まるため分かりやすい．
・カタール航空，JALなどビジネスクラスが高品質な会社が多い．
・南米，オセアニアを含むルート構築が得意．

スカイチームの強み

・アジア地域に強く，KLM/AFで欧州へアクセスしやすい．
・価格が比較的リーズナブル．
・アジア中心の旅との相性が良い．

世界一周航空券の基本ルール

世界一周航空券には自由度が高い反面，守るべき厳格なルールがあります．
以下の表で確認できます．

世界一周航空券の基本ルール一覧

ルール	内容
一方向に進む	東回りまたは西回り．逆戻り不可（例外あり）
大洋横断が必須	太平洋と大西洋を1回ずつ渡る
最大区間数の制限	例：スターアライアンスは最大16区間
有効期限	一般的には1年間
最低旅行期間	10日以上の条件が設けられる場合あり
ストップオーバー可	回数に上限あり．都市滞在も柔軟

座席クラスの種類と特徴

世界一周航空券では，料金・快適性が大きく異なる4つの座席クラスがあります．

座席クラス比較表

クラス	快適性	料金	特徴
エコノミー	★★☆☆☆	最安	とにかくコスト重視
プレミアムエコノミー	★★★☆☆	中間	快適でコスパが良い
ビジネス	★★★★★	高いが割安感あり	フルフラット，ラウンジ利用可
ファースト	★★★★★	非常に高い	路線が少なく実用的ではない

---

ビジネスクラスが最もコスパが良い理由

世界一周航空券の最大の魅力は，ビジネスクラスの圧倒的なコスパの良さです．

・通常の国際線ビジネスは1区間30〜70万円
・世界一周航空券なら100〜150万円前後で複数区間をビジネス利用可能
・ラウンジ，優先搭乗，フルフラットシートで体力消耗が大幅に減る

長距離移動が多い世界一周旅行では，最も費用対効果が高い座席クラスです．

世界一周航空券が人気の理由

1．複数都市を割安で巡れる

航空券を個別で組むより総額が大幅に安くなるケースが多い．

2．自由度の高い旅程が組める

ストップオーバー制度を活用すれば，多都市滞在がしやすい．

3．マイルが大量に貯まる

ビジネスクラスなら積算率**100〜125％**が一般的．
マイル修行として利用する人もいる．

注意点とデメリット

ルールが複雑で旅程作成に時間がかかる

アライアンスごとにルールが異なるため，初心者は混乱しやすい．

諸費用が高額になる可能性

燃油サーチャージ，空港税，保安料などの追加費用が大きくなる場合がある．

旅程変更には手数料が発生

発券後の変更には制約が多く，慎重な計画が必要．

まとめ

世界一周航空券は，複数都市を効率的に巡れる非常に魅力的な航空券です．
特にビジネスクラスを格安で利用できる点は，他の旅行手段にない大きな魅力です．

次回は，
世界一周航空券の料金の仕組み（距離制・大陸制）
について詳しく解説します．